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 3.2 世界農業遺産(GIAHS)「トキと共生する佐渡の里山」

国際連合食糧農業機関(FAO)という機関が、2002年から「世界農業遺産(GIAHS)」登録の制度を始めました。
これに佐渡市が登録されました。
このことと「トキ」の関係をお話しします。セクション1、セクション2の内容がつなっていくのがわかります。

◆「世界農業遺産(GIAHS)」とは
国際連合食糧農業機関(FAO)が2002年から開始した「仕組み」の認定制度です。
 Globally:世界的に
 Important:重要な
 Agricultural:農業の
 Heritage:資産(遺産)
 Systems:システム

「世界遺産」と間違えそうですね。

世界遺産(文化遺産について)は、認定するのは建物(遺跡、建造物)などの「不動産」を「当時あった形」で保存するものです。保存をしても、新しくしてはいけません。

世界農業遺産とは、認定するのは個々の物ではなく、引き継がれた知恵を次世代つ受け継ぐ「仕組み」です。未来へつなぐことを重視するので新たな技術を取り入れてもいいのです。

認定基準は以下の6つです。
(1)食料及び生計の保障
(2)農業生物多様性
(3)地域の伝統的な知識システム
(4)文化、価値観及び社会組織
(5)ランドスケープ及びシースケープの特徴
(6)システムの持続性のための保全計画

◆佐渡市のテーマ
 佐渡市は、平成23年(2011年)に「トキと共生する佐渡の里山」というテーマで世界農業遺産に登録されました。石川県能登地域と一緒に、日本初の認定でした。
 トキとの共生を目指した「生きものを育む農業」や棚田などの風景、伝統的な農文化などが評価されました。

◆どんな仕組か
 「トキと共生する佐渡の里山」は、上記の認定基準を満たしていると認定されたわけです。
 どんな仕組みかというと、引き継がれてきた知恵が次世代へ受け継がれる仕組みでした。

 佐渡に来て写真を撮るスポットの1つとして棚田や平野があると思います。


 こうした棚田や平野は、佐渡金山での食料供給に役立ち、金山での技術が使われ、生物多様性が高く、トキの住みやすい環境を作りました。そして生産や経済活動が活発になり、たくさんの人が集まり、芸能や文化が各地で生まれました。
 佐渡の里山にはお米や人の生活を豊かな姿がありました。
 そして、こうした歴史を受け継ぎ、「朱鷺と暮らす郷認証米」の取組が、佐渡の価値を高め、これからも佐渡を発展させる可能性を開きました。


 つまり、「トキとの共生」は、こうした引き継がれた知恵を次世代につなぐ「仕組み」となったのです。
 「トキと共生する佐渡の里山」・・GIAHS認定は、こうした点を評価されたのです。

 佐渡に来たら、佐渡金山を見るでしょう。
 少し足を延ばすと、棚田や平野を見ることができます。
 佐渡おけさや鬼太鼓、能などは、当時たくさんの人たちが働くだけでなく、楽しみもたくさん作りだしていたことがわかります。
 これらのことが「トキとの共生」ということで過去から未来へとつながっているのです。
 そんなつながりを、佐渡で想像してみてください

・・・以上、佐渡のトキについて、お話をしてきました。

 佐渡に来て、トキを見ることができたらラッキーですが、見ることができなくても、トキがねぐらを作る森と、広がる田んぼや棚田を見てください。
 このセットが佐渡の里山で、トキの住みやすい場所なのです。

 トキがいるということは、それだけ生物多様性が高い、大小多種多様な生物がいて、そこで生きてきた人の歴史があり、みんなつながっている・・・そういうことを感じてみてください

今回のお話を読んでいけば、トキがどんな時にどこにいるか想像がつくと思います。
出会えたら、トキを驚かさないように遠くから眺めてみてください。
いつか、トキと会える日があるといいですね。(了)

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TAKASUN-SADO

2025年5月より佐渡に帰郷。空き家になった実家に戻り、ほそぼそ。 ランニング、書道、良い酒と良い時間、コンテンツ作り。

  1.  3.2 世界農業遺産(GIAHS)「トキと共生する佐渡の里山」

  2. 1.3 広がるトキの野生定着

  3. 1.2 トキの野生定着への道

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